ハンク・モブレイ(HANK MOBLEY テナーサックス 1930.7.7〜1986.5.30)
ハンク・モブレイは、学生時代などにジャズ喫茶で多く耳にしているはずでしたが、中庸をいきすぎていたと感じたのか、僕の中では目立たないプレイヤーでした。音色はやわらかめで落ち着いたプレイをしておりいいんだが、インパクトに欠けるという印象でした。だから流し聴きという状態だったと思います。 モブレイは、1954年にジャズ・メッセンジャーズに加入して注目を集めるようになりました。ホレス・シルバー・コンボや、自身のグループでプレイをし、61年から62年にかけてマイルス・デイビス・グループに加入します。ここでの、彼のプレイはあまり評価されませんが、「ブラックホークのマイルス・デイビス」では、スムーズなプレイでいい演奏をしています。ウィントン・ケリー(ピアノ)の好演もあって忘れられないアルバムです。 ブルーノート・レーベルへ多くの録音を残しており、それは1955年から70年までの長きに渡っています。その後は、72年に録音はあるものの、病気のために演奏活動を中断してしまいました。60年代のものを中心としてアルバムをセレクトしてみましたが、その結果はハード・バップの有名盤が並びました。 "天国はどのくらいです"ロンダ |
PECKIN' TIME BLUE NOTE 1574/TO LP 録音日1958/02/09 購入日1985モーガンとケリーの起用が大成功。「Speak Low」は主旋律を吹くトランペットに続くモブレイのソロは傾聴に値します。「Stretcjom' Out」では、それぞれが持ち味を生かした演奏をしています。全体にリズム陣が素晴らしく、パーシップのドラムスははじけるようです。 |
1.HIGH AND FLIGHTY 2.SPEAK LOW 3.PECKIN' TIME | 1.STRETCHIN' OUT 2.GIT-GO BLUES |
LEE MORGAN (TP) HANK MOBLEY (TS) WYNTON KELLY (P) PAUL CHAMBERS (B) CHARLIE PERSIP (DS) |
SOUL STATION ワンホーンアルバムで、彼の代表作によくあげられます。どの曲も長めのフレーズをとりながら、力むことなく淡々と吹きます。そのせいもあるのか、私には「Dig Dis」や「If I I Should Lose You」のような、ややテンポが早い曲が印象に残っています。 |
1.REMEMBER 2.THIS I DIG OF YOU 3.DIG DIS | 1.SPLIT FEELIN'S 2.SOUL STATION 3.IF I SHOULD LOSE YOU |
HANK MOBLEY (TS) WYNTON KELLY (P) PAUL CHAMBERS (B) ART BLAKEY (DS) |
WORKOUT 私の犬は私を愛していない グラント・グリーンを加え、ブルージーな味わいが出た作品。コルトレーンの影響を受けたのか、当盤におけるモブレイは従前よりアグレッシブです。「Uh Huh」は、応答形式のテーマも楽しいメンバーが一体となった演奏。「Smokin'」では、モブレイのソロに聞き惚れます。 |
1.WORKOUT 2.UH HUH | 1.SMOKIN' 2.THE BEST THINGS IN LIFE ARE FREE 3.GREASIN' EASY |
HANK MOBLEY (TS) GRANT GREEN (G) WYNTON KELLY (P) PAUL CHAMBERS (B) PHILLY JOE JONES (DS) |
NO ROOM FOR SQUARES 新世代メンバーも加わってのセッションです。他のアルバムに収録されている同日の録音もありますが、このジャケットはジャズ喫茶に入り浸っていた頃を思い出させます。「Carolyn」を始めプレイの方も好調さを維持しています。 |
1.THREE WAY SPLIT 2.CAROLYN 3.UP A STEP | 1.NO ROOM FOR SQUARES 2.ME'N YOU 3.OLD WORLD,NEW IMPORTS |
LEE MORGAN (TP) DONALD BYRD (TP) HANK MOBLEY (TS) ANDREW HILL (P) HERBIE HANCOCK (P) JOHN ORE (B) BUTCH WARREN B) PHILLY JOE JONES (DS) |
DIPPIN' ファンキージャズの傑作。新主流派時代の一歩手前で爛熟したハード・バップという趣でしょう。「The Dip」、「Recado Bossa Nova」と調子のいいプレイが続きます。リズムに違いはありますが、ともにソロ部分など熱演です。 laschia CHIO piangaは何を意味する |
1.THE DIP 2.RECADO BOSSA NOVA 3.HE BREAK THROUGH | 1.THE VAMP 2.I SEE YOUR FACE BEFORE ME 3.BALLIN' |
LEE MORGAN (TP) HANK MOBLEY (TS) HAROLD MABERN JR. (P) LARRY RIDLEY (B) BILLY HIGGINS (DS) |
A CADDY FOR DADDY タイトル曲におけるモーガン、モブレイのルーズなプレイが、かっこいいです。フラーはいまひとつ元気がない感じです。「Venus Di Mildew」は例外的にウェイン・ショーターの曲で、演奏もそんな匂いがします。ジャケットもかっこいいですね |
1.A CADDY FOR DADDY 2.THE MORNING AFTER | 1.VENUS DI MILDEW 2.ACE DEUCE TREY 3.3RD TIME AROUND |
LEE MORGAN (TP) CURTIS FULLER (TB) HANK MOBLEY (TS) McCOY TYNER (P)BOB CRANSHAW (B) BILLY HIGGINS (DS) |
HIGH VOLTAGE 以前はあまり注目されませんでしたが、この辺の作品も評価されるようになってきたと思います。「Bossa De Luxe」は、ミディアムテンポのマイナーなボッサナンバー。「No More Goodbys」はバラッドで、音数を少なめにとったモブレイのソロがいいです。 |
1.HIGH VOLTAGE 2.TWO AND ONE 3.NO MORE GOODBYS | 1.ADVENCE NOTICE 2.BOSSA DE LUXE 3.FLIRTY GERTY |
BLUE MITCHELL (TP) JACKIE McLEAN (AS) HANK MOBLEY (TS) JOHN HICKS (P) BOB CRANSAHW (B) BILLY HIGGINS (DS) |
THE FLIP これは東芝から発売された初期輸入盤で、音が分厚いです。モブレイはモーダルな感じもときどき示すプレイをしています。メロディーが印象的な「Feelin' Folksy」が素晴らしく、「Snappin' Out」も哀愁メロディーが出ます。ディジー・リースはもっと聞かれてもいいトランペッターだと思います。 |
1.THE FLIP 2.FEELIN' FOLKSY | 1.SNAPPIN' OUT 2.18TH HOLE 3.EARLY MORNING STROLL |
DIZZY REECE(TP) SLIDE HAMPTON (TB) HANK MOBLEY (P) VINCE BENEDETTI (P) ALBY CULLAZ (B) PHILLY JOE JONES (DS) |
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